2020-05-08から1日間の記事一覧

リチャード・ポワイエによる『重力の虹』最初期のレビューを翻訳してみる ⑤

④↓ kambako.hatenablog.com この本に焦ってしまう読者は、ほとんどの場合、文学的な素養が足りないというよりも、むしろあまりにも文学的過ぎて排他的になっているのだろう。そういう人物は、声を聞かずにデザインを凝視したり、グロテスクを笑うべき時に登…

リチャード・ポワイエによる『重力の虹』最初期のレビューを翻訳してみる ④

③↓ kambako.hatenablog.com 30年ほど前から流行している文学の分析的な研究によって事前に研究されることなくして、今現在このような本を楽しめる読者はいないだろうし、また今後も難しいだろう。『V.』や関連する現代小説家の作品(ウィリアム・バロウズと…

リチャード・ポワイエによる『重力の虹』最初期のレビューを翻訳してみる ③

②↓ kambako.hatenablog.com ロケット00000号の複製を誰が最初に作れるかを競うメインプロットの他に、少なくとも4つの主要なプロットがあり、それぞれ一つずつでも現代のすべての小説家全体の価値が引き上げられるほどの名作である。 一つは、前述のSSコード…

リチャード・ポワイエによる『重力の虹』最初期のレビューを翻訳してみる ②

原文:https://gravitys-rainbow.pynchonwiki.com/wiki/index.php?title=Rocket_Power 筆者は別に英語得意じゃないので間違いとかは指摘してください。 ①↓ kambako.hatenablog.com すべての単語がすべての単語とつながりあい、メインキャラクターがみんなパ…

リチャード・ポワイエによる『重力の虹』の最初期のレビューを翻訳してみる ①

原文:https://gravitys-rainbow.pynchonwiki.com/wiki/index.php?title=Rocket_Power 筆者は別に英語得意じゃないので間違いとかは指摘してください。 ロケット・パワー 1973/5/3、The Saturday Review、リチャード・ポワイエ 1963年にトマス・ピンチョンが…

"Return of the Obra Dinn" 海に浮かぶ棺

*ネタバレありますがクリアにつながるヒントはほとんど記載していません。 Return of the Obra Dinn - Available Now 見渡す限りの黒い海。 やがて訪れる嵐の気配。 5年の時を超えて、乗組員の亡骸を載せて帰還した幽霊船。 白黒の点描で描かれたオブラ・デ…